競技者になりたかった

久々に書いてみます。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私、3月から
最高位戦日本プロ麻雀協会」に所属する競技麻雀のプロになりました。
現在は一番下のC3リーグで上を目指して頑張っております。

もう若くない36歳で、何故麻雀プロになろうかと思ったのか。

「競技者」になりたかった、のかもしれません。

自分はギャンブルなども好きですが、お金を得る事よりも
「勝負に勝つ」ことに執着していることを最近感じていました。
趣味の一環であるクイズでもそうで、とにかく勝ち負けを意識してプレイしています。

2012年の2月、初めて秋葉原競技麻雀サロン「雀友倶楽部」に行きました。
そこで経験した麻雀はとても刺激的で、決して腕前に自信があったわけではありませんが
「競技者としてこの世界に飛び込んでみたい」という思いが強くなりプロテストを受験、
そして現在に至っております。

C3のリーグ戦は1節が(基本的に)同じメンバーで4半荘、これを5節まで行います。
昇級・降級は合計スコアで決定。
常に対戦相手の戦法や得点による関係、自分自身の手の入り方などでどう戦うのが最良なのか
毎日模索し続けています。

そして本番では万全を尽くすために、体調や考え方などを整えています。
「競技」という世界で生き残ってやろうと必死ですが、とても楽しいです。


最近、ツイッターで私が「競技クイズを語る人は本当に『競技』をしているのか?」という旨のコメントをしています。
それについて、考えをまとめておきます。

ウサイン・ボルトは五輪男子100m走で、1次予選から世界記録を出しますか?」

ボルトは紛れもない競技者です。彼は競技者として、最高の結果を出すために100m走の1次予選から決勝までを組み立てます。
他のアスリートも同じことでしょう。最初から全力だと結果は出せません。

「競技」を語るなら、最高の結果を残すために何を積み重ねるか。
そして当日、どうすれば自分の能力を引き出せるのか。

声高に「競技クイズ」を語っている人の多くは、本当にそこを考えているのでしょうか。

十分な睡眠時間を取らないで、早押しクイズでコンマゼロ1秒の勝負を制することはできますか?
かってに「易しい問題しか出ない」と判断し、知らない問題が飛んできて対応できますか?
問題数の多い筆記クイズで時間配分をきちんとせずに解いていませんか?
タイムレース終盤で勝ち目がないのに無茶押しの誤答を繰り返していませんか?

最終的な勝利へ向けて、勝負の全体を見ることが「競技をする」ってことなんじゃないでしょうか?

大きなタイトルを取った人は、おしなべてそれが出来ています。
簡単にできることではないかもしれません。
しかしそれをせず、自分の好きなクイズだけを追いかけて「競技」を語るのは違うんですよ。

私は本来、クイズの中に線引きをすることが大嫌いです。
でも「競技クイズ」というものは、それ自体が何であるかというのが定かではないのですが、
大人数の中で頂点に立つ者を決めるものとして存在すべきだと思っています。
しかし「頂点に立つ」ということではなく「こういうクイズでナンバーワンを決める」になっていないでしょうか?
そうした個人の定義が、100%当てはまることはまずありません。
あなたの都合でクイズができているわけではないですからね。


思うことはまだまだたくさんありますがひとまず。
気が向いたらまた書くかもしれません。