「勝つ」って経験がほとんどないだけに

慣れないことをしますがご了承を。しかもかなりの長文です。


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日曜日、クイズ仲間で麻雀好きの連中による大会「ロンオブ13」に参加。
毎回20人前後が参加し、自分は精勤(1回だけ欠席)。
以前は準決勝が関の山だったが、前々回・前回と決勝進出。
実は前々回頃から自宅にCSが導入され、MONDOの麻雀リーグを見始めており、
その頃から自分の中でも変化を感じていた。
その後、ゲーセンのMJ、そしてフリー雀荘と、麻雀に触れる機会を増やしていき今回を迎える。


なぜか勝つ気満々だった。エントリーの自由記入欄には「目標は決勝進出、そして優勝」と書いた。
最初から「優勝」を意識したことなんか一度もない。
もっとも、大口叩いた方が面白いよね、というのもあったが…。


前日、フリーで13年ぶりに役満をアガる(四暗刻)。
「だから今日は勝てないよ」と開始前には軽くうそぶいたが、
予選1回戦の東発でいきなりツモ四暗刻をテンパイしたときに「これは何かあるぞ」と感じた。


予選・東風計6回戦
20人中12人が勝ち抜け


先述の四暗刻テンパイはロンでも赤1枚あるので、跳満狙いでリーチ。
そして暗刻の六索が重なったのでカン、めくられたカンドラ表示は五索!
明らかに卓が凍り付いた。これは裏次第で直撃数え役満も…!?
しかし、リャンシャン牌で上家のアタリ牌を掴み放銃。まあ、このリスクは仕方がないか…。
この1回戦はその後の親番で、他家のリーチに一盃口の辺三万リーチ(ドラ表示は三万)で追っかけるという
無謀なことをしながらもツモを引き当てるなど、強引な押しが功を奏しトップを獲得。


2回戦はオーラス・ラス目で3位と1万点差の苦しい展開。
手も悪いので親番連チャンに期待しつつ悪くてもテンパイに持ち込もうと1枚だけの字牌をバシバシ捨てる。
しかしこれが上家のK島さんに2つヒット。
その後、対面のY田さん(親番)がリーチをかけるが、
K島さんがさらに字牌を2つポンし裸単騎の字一色テンパイ!
こうなると願うのは、Y田さんが字牌をつかむことだけ。
おそらく現状ではこれでの3位浮上以外に最善の目は無いと判断、ベタ降りする。
その後、牌を引いたK島さんの手が止まり、手許にあった中を切り出す。
場を見る限り、残ったのは……
そしてY田さんが牌を引いた瞬間に「ああっ!」の声とともに固まった!
おそるおそる出した北をK島さんが仕留める。同時に自分もラス脱出に成功。


3回戦では再びツモ四暗刻をテンパイさせるが、これは他家からのロン(満貫)止まり。
その後はやや苦しい展開となり、6回戦では東発で親のT永君が8千オール!
これはヤバいと感じたが、直後に跳満をツモりなんとか2位で切り抜ける。
トータルの結果、20人中10位で予選を通過。


準々決勝・半チャン計2回戦(予選の得点は半分にして持ち越し)
12人中7人が勝ち抜け


予選1回戦・6回戦と同じ卓で準々決勝1回戦。
予選1回戦でも同卓したK原君がつき「佐々木さんとこの卓では勝てる気がしない」。
まあ彼も自分も、偶然の産物だからとわかっての話ではあるが、
ここでも私がトップ取りに成功。
準々決勝2回戦はテーブル替えの抽選をしても自分はまた同じ卓だが、ここでは3着。
予選の低さを考えれば微妙な点数だったが、ギリギリの7位で通過。


準々決勝・半チャン1回戦(得点持ち越し無し)
敗者復活1名を加えた8名を2卓に分け、各卓2名が勝ち抜け


抽選の結果、下家にF野君、対面にO渕さん、上家にS本君がつく。
F野君は予選1回戦で7万点越えの大爆発。
O渕さんは高めの手作りがとても上手く、自分にとって相性は最悪。
S本君も手作りの良さはなかなか。前回、危うく中筋引っかけの親倍満を振り込みかけたことを思い出した。
大荒れになってもおかしくないメンバー。そして東発の親番、O渕さんがいきなり満貫ツモ。
一方自分は思うように手作りができないが、なんとか2万点台で東場を終わらせる。
この段階で上位はS本君・O渕さん。
そして南入、ここでO渕さんから満貫を直撃させることに成功、逆転で自分がトップに立つ。
大切なのはオーラス突入時、自分がトップにいること。そしてS本君に千点差で迎えることができた。
親番はラス目のF野君。もちろん連チャンすればいいのだが、制限時間が設けられてありおそらく2局が限度。
そんな彼がリーチをかけてきたが、こちらはアガリから遠いので抵抗せず降りる。
流局にはなったが、困ったことにS本君がテンパイのため自分との順位が入れ替わってしまった。
さらにF野君はこれで次局、跳満ツモでも届くぐらいか…
1万点近くの差があるO渕さんも満貫ツモで自分をまくる可能性大。
やばい。
しかし、前回の準決勝でこれに近い状況を中のみで切り抜けたことを思い出し、前向きになって挑む。
(時間上)実質的な準決勝最終局。自分の手は残念ながらテンパイから遠く、ナキ仕掛けも難しい。
そんな中でF野君がリーチ。おそらく裏期待だろうが、それでも自分には脅威でしかない。
ここで攻めたらダメ。彼のこの状況では逆転目が見えたら苦しくてもリーチをするものと考え、
流局を期待しベタ降りに走る。結果流局となり、3回連続の決勝進出となった。


決勝・半チャン1回戦(得点持ち越し無し)
1位で優勝


下家にK島さん、対面にS本君、上家にK原君。
K島さんは序盤に字一色をアガっているが、前回は躱してのアガリなど巧者なところを見せていた曲者。
K原君は大きな大会も制している。自分との相性がダメでも上位で抜けているのは力の証拠。
そして卓はまた同じでK原君もいるが、もちろんジンクス的なことは気にしない。


K原君の親番でスタート。自分の手は対子が増える一方なので七対子狙いに定める。
若干のミスチョイスもあったがテンパイ。六索を切って二万単騎のリーチに受けるが、
次巡で六索を引いてくる。
ダメだなぁ… と思ったがK原君が二万をリリース。6400点をいただく。
東二局、親番を迎え平和ドラ1、高めで一盃口の手が入る。
待ちが四・七筒なので手堅く行くならダマテンだが、
ここで大きいのを取って引き離した方が良いと考えリーチ。
ここにK島さんから高めの四筒が飛び出し、裏が2枚乗って18000点直撃。
やっと「優勝」の文字が見えた。
東二局1本場。K島さんがリーチをかけた直後に自分もテンパイ。
役無し、ドラ九筒はK島さんの捨て牌に筒子が見えないので切りたくない。
しかし他の牌も安全と言えるものは…
しばし悩んだあげく、ドラ単騎で追っかけリーチ。
完全に一か八かだが、K島さんを討ち取る作戦に出る。
結果は流局だが、弱気にならず親番をキープした自分を少し褒めた。
東二局2本場。万子の形が良く、順調に手ができていく。
筒子・三三
万子・二三四四五六六七八(五は赤)
索子・七八
9巡目にこの形でテンパイが入り即リーチ。自分の捨て牌に索子は前巡の四索のみ(捨て牌の大半は字牌)。
さらに待ちの一つである六索はドラのためどちらも警戒される可能性は高いが、
煮詰まったら九索なら出てくる可能性が…


そう思う間もなく、K島さんから一発で九索が!
「ロン!!!!!!!!!!!!!!!!」
主催N野君「きまったぁ!!!」


一時の勝負ではなく、こうして段階を踏んでの勝負で「勝つ」という経験が長らく無かった。
自然と両手でガッツポーズを取った後、しばらくは放心状態だった。
勝つことがあまりにも新鮮すぎて、何をしたらいいのかわからなかったのかもしれない。


決勝の大勝は配牌・ツモの良さに助けられたことは間違いない。
ただ、あの「やりすぎ」と言われてもおかしくないリーチをせず、
親番をキープできなかったら果たしてどうなっていたか。
ここ1年、麻雀に触れる機会が格段に増えたことで、
麻雀以外でも(クイズとか)「勝負」について、真剣に考えるようになったが、
その結果があらわれたのだとしたら、これ以上嬉しいことはない。


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記憶だけを頼りに書いているので事実誤認はあるかもしれません。
ただ、「勝つ」という貴重な経験を得られたことについて、皆様に心から感謝します。