本当に美味いもの

数日前、知り合い数人を引き連れて
高円寺の焼鳥割烹「石火矢」へと行く。
いつも行く面子と、初めての人も含め。


最初にココで食べたのは上京して半年の頃。
えらい貧乏をしていたときに
たまに仕事の師匠がご飯をおごってくれていた。
その時の店の一つなのだが、
この店で受けた衝撃はハンパじゃないものだった。
何を食べても「ものすごく美味い」のである。


その時の感覚は、
ときどき来れるぐらいに収入が増えた今でも、
決して衰えていなかった。
焼き物一つを口にするだけでも、
ものすごく幸せな気分が全身に走る。
初めて食べに来た一人は、次の日に会っても
その美味しさを忘れてはいなかったようだった。


A級B級を問わず、私は美味いものが大好き。
しかし、「どこか良い店がない?」と聞かれると、
実は返答に窮してしまう。
それほど、自分の舌には自信を持っていなかった。
しかし、この店だけはハッキリと誰にでも奨められた。
だからこそ、機会があれば知り合いとともに行くようにしている。


最高の品がある場所で、仲間の喜ぶ顔が見える。
私にとっては、それがどうやら極上の幸せらしい。
そのわがままにつきあってくれている皆様にも、
心から御礼申し上げたい。




そして、出来ることなら素敵な独身女性とふたりきりで行ってみたいものだ。